本日は偶然にみつけた二つの動画を埋め込んでいます。お時間のある時にご覧になってください。最初の動画は有名な映画です。確かにあれは1980年の作品ですが、あの映画が確かに当時の世界映画の記録をも塗り替えてしまったようですね。あの映画に中では中国の当時の制定武術の外家拳のほとんどのトップ選手を引っ張り出しています。勿論、皆様がご存知の有名なスターも入っていますね。この映画が当時、上演してからは若者の多くが武術を練習するようになり、当時の中国ではまだ若者の収入が低く、色々な武術の家元もまだ本格的に解禁していなかった為、行政関係の制定武術がかなりの人気がありました。
そして、当時の政府は映画を「本物の中国功夫」として世界に打ち出したわけですが、中国武術が本格的に世界に知られてきたのもこの時期のことです。しかし、制定武術到底スポーツに過ぎず、本物の格闘技ではない説は中国国内でたちまち上がり始めていました。勿論、改革開放により、民間武術家が公に伝授できる時期がやがて到来と共に、かの有名な映画に出ていたスーパースターの一部の方もご謙遜に民間の武術家に本物の格闘技としての武術を勉強しはじめたのもこの頃のことです。今日では制定武術の選手が民間の武術家に弟子入りをしている者がかなりの割合を示しています。でも、一部の者が自分は世界大会の選手であり、伝統武術とは無関係を思っている人もいますが、中国国内では僅かに一部の者でしょう。
二番目に紹介している記録映画は実は制定武術と伝統武術を語ったことになります。題材は少林寺の本当の修行と映画の制定少林拳を紹介する物ですが、実際にこれ程に少林寺の普段の練習を紹介してしまえば制定武術はただのスポーツであることは、少しでも武術の基礎がわかっている者であれば一目瞭然でしょう。そして、あのスーパースターも制定以外の著名武術家に学んでいるワンシーンが見られますね。あのお方は私の師匠である馬岳梁先生とところにも学びにきたことがありますが、形だけを追求していた為、馬先生も適当に呉式太極拳の動きを説明した位にしていました。
中国武術はスポーツか文化遺産かの問題はいつか本格的に話題になってくる時が来ます。しかし、武術が文化遺産を主張している私達もどこまでの伝統武術が一応軌道に乗っているかという大変深刻な問題が残されています。世界の伝統武術を教えている教室の中で、正反対の論説も沢山存在しており、明らかに体にマイナス効果を及んでしまう物もかなり発見しました。商売の自由は資本主義の基本中の基本ですが、無責任に間違ったものを教えることはきっといつかその報いを食らいますね。制定武術のことを云々言う前に、伝統武術の統率がもっとも大事な問題であり、これをクリアーしない限り、伝統武術の発展がないでしょう。
(↓ランキングに参加しております。クリックしてくださると幸いに存じます。宜しくお願いします。)
にほんブログ村
太極拳 ブログランキング